旅行好きの皆さんにとって、空港での待ち時間を優雅に過ごすための「プライオリティパス」は憧れのサービスではないでしょうか。搭乗ゲート前の硬いベンチでスマートフォンの充電スポットを探し回ったり、高いだけで味気ないカフェで時間を潰したりするのは、せっかくの旅の始まりとして少し残念ですよね。特にANAアメックスゴールドを検討している方の中には、このカードでプライオリティパスがどのように使えるのか、家族カードや同伴者の扱いはどうなるのか、あるいはレストラン特典に関する「改悪」の噂は本当なのか、といった疑問をお持ちの方も多いはずです。
私自身、世界中の空港ラウンジを利用しながら旅を楽しんでいますが、ANAアメックスゴールドはその中でも非常にユニークで、使い方次第で年会費以上の価値を生み出すカードだと感じています。巷では「改悪」という言葉も飛び交いますが、その実態を正しく理解すれば、むしろ特定の旅行スタイルを持つ方にとっては「最強の選択肢」になり得ます。
この記事では、マイルの錬金術師として数々のカードを使い倒してきた私が、ANAアメックスゴールドのプライオリティパス特典について、公式サイトの表面的な情報だけでは分からない「運用の裏側」まで徹底的に深掘りします。
- ANAアメックスゴールドに付帯するプライオリティパスの具体的な利用条件と金銭的価値
- 家族カードを活用してラウンジ利用コストを劇的に下げる裏ワザとシミュレーション
- レストラン特典利用不可の理由や同伴者料金に関する注意点と最新情報
- カード到着後のプライオリティパス登録手順とデジタル会員証アプリ活用法
ANAアメックスゴールドの基本仕様とプライオリティパス
まずは、ANAアメックスゴールドが持つ基本的なスペックと、そこに付帯するプライオリティパス特典の全体像について解説します。「年会費が高い」と感じる方もいるかもしれませんが、その中身を分解していくと、驚くべきコストパフォーマンスが見えてきます。しっかりと確認していきましょう。
年会費とポイント還元の基礎知識
ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(以下、ANAアメックスゴールド)は、航空会社提携カードとしてのマイル蓄積機能と、国際ブランドであるアメリカン・エキスプレスが提供する上質なトラベル特典が融合したハイブリッドな1枚です。本会員の年会費は34,100円(税込)となっており、一般的なゴールドカードと比較すると高額な部類に入ります。しかし、この年会費を単なるコストと捉えるか、将来への投資と捉えるかで、カードの価値は大きく変わります。
実質無期限でANAマイルが貯まる唯一無二のメリット
このカード最大の特徴は、ポイントプログラム「メンバーシップ・リワード」にあります。通常、ANAマイルには3年という有効期限が存在しますが、ANAアメックスゴールドで貯まるポイントには有効期限がありません。つまり、「ポイント移行コース(年間参加費無料)」に登録している限り、ポイントのまま無期限で保有し続け、旅行に行けるタイミングで一気にマイルに交換するという運用が可能なのです。
基本のポイント還元率は100円につき1ポイント(1マイル相当)ですが、ANAグループでの航空券購入などではポイントが2倍、さらに「ANAカードマイルプラス」加盟店での利用であれば、通常ポイントに加えて100円または200円につき1マイルが直接加算されます。これにより、ANA航空券購入時の実質還元率は最大3%に達します。これは、SFC(スーパーフライヤーズカード)取得を目指す「修行僧」の方々にとっても、航空券購入費用に対するバックが大きいことを意味します。
SFCへの登竜門としての価値
また、このカードは将来的にANAの上級会員資格「スーパーフライヤーズ会員」を目指すための「SFC修行」用カードとしても最適です。ゴールドカードとしての信用情報を積み重ねながらマイルを貯め、プラチナステータス達成時には審査なし(切り替えのみ)でスーパーフライヤーズゴールドカードを持つことができる安心感は、他の一般カードにはない強みと言えるでしょう。
ここがポイント!
ANAアメックスゴールドは、ポイントの有効期限がないため、忙しいビジネスパーソンでも焦ることなく、自分のペースで大量のマイルを貯めてから一気にビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券に交換するといった「夢のある使い方が」可能です。
さらに詳しいメリットやデメリット、損益分岐点の考え方については、以下の記事でも徹底解説しています。カード選びの参考にしてください。
ANAアメックスゴールドのメリット10個・デメリット3個とカード特典のすべてを徹底解説【12月】
海外旅行保険と利用付帯の条件
プレミアムなトラベルカードとして絶対に外せない要素が、海外旅行傷害保険です。ANAアメックスゴールドの場合、最高1億円の補償が付帯しますが、その適用条件については「自動付帯」ではなく「利用付帯」が基本となっている点に注意が必要です。ここを誤解していると、いざという時に保険が下りないという最悪の事態になりかねません。
利用付帯の条件をクリアする方法
利用付帯とは、その旅行の代金(航空券、パッケージツアー代金など)をこのカードで決済した場合にのみ、保険が適用される仕組みです。具体的には、出国前の公共交通機関(空港に向かう電車やリムジンバス、タクシーなど)の代金をカードで支払うことでも適用対象となります。例えば、自宅から空港までの特急料金やタクシー代をANAアメックスゴールドで決済しておけば、その後の海外旅行期間中(最大90日間)の保険が有効になります。
特に重要な「傷害治療費用」「疾病治療費用」については、最高300万円まで補償されます。海外の医療費は日本とは比較にならないほど高額になることが多いため、ゴールドカードクラスで300万円の枠があるのは安心材料の一つです。
家族を守る「家族特約」と「オーバーシーズ・アシスト」
私がこのカードを信頼している大きな理由の一つが、「家族特約」の充実度です。本会員だけでなく、配偶者や生計を共にする親族(6親等以内の血族、3親等以内の姻族)も、カードを持っていなくても補償の対象となります(家族特約の傷害・疾病治療費用は最高200万円)。小さなお子様連れの旅行では、子供が急に発熱することもありますが、そんな時でもこのカードがあれば安心です。
さらに、海外滞在中に24時間日本語で相談できる「オーバーシーズ・アシスト」も利用可能です。これは一般的なカードデスクの案内サービスとは異なり、緊急時の病院紹介から予約、さらには電話による医療通訳サービスまで提供してくれる、非常に頼もしい「命綱」のようなサービスです。私自身、海外で体調を崩した際にこのデスクに助けられた経験がありますが、不慣れな土地で日本語のサポートが得られる安心感は、年会費以上の価値があると断言できます。
注意点
自動付帯ではないため、旅行の際は必ず交通費やツアー代金をANAアメックスゴールドで支払う癖をつけましょう。これを忘れると保険が適用されない可能性があります。
充実したプロテクション等の付帯特典
アメックスブランドならではの強みとして、万が一のトラブルや損害を金銭的にカバーしてくれる「プロテクション」サービスも見逃せません。これは単なるお守りではなく、日常生活で実際に役立つ実用的な保険機能です。
スマートフォンも守るショッピング・プロテクション
国内外を問わず、ANAアメックスゴールドで購入した商品が破損・盗難などの被害に遭った場合、購入日から90日間、年間最高500万円まで補償される「ショッピング・プロテクション」が付帯しています。特筆すべきは、他社の保険では対象外となることが多いスマートフォンやパソコンも補償対象となる点です(※免責金額1万円あり)。高価な電子機器を購入する際は、このカードで決済するだけで強力な保険に入ったのと同じ効果が得られます。
キャンセル・プロテクションの実用性
また、急な出張や病気、怪我などで予定していた旅行やコンサートに行けなくなった際、そのキャンセル費用を年間最高10万円まで補償してくれる「キャンセル・プロテクション」も非常に優秀です。特に小さなお子様がいる家庭では、「子供が急に熱を出して旅行に行けなくなった」というケースは珍しくありません。通常なら泣き寝入りするしかないキャンセル料をカバーしてもらえるこの特典は、子育て世代の旅行者にとって強力な味方となります。
このほか、インターネットでの不正利用を全額補償する「オンライン・プロテクション」や、購入店の返品を受け付けてもらえない場合にアメックスが買い取る「リターン・プロテクション」など、ユーザーのリスクを徹底的に排除する仕組みが整っています。これらの特典を使いこなせば、日常生活でのカード利用における安心感が格段に向上します。
年2回の利用回数と無料の仕組み
さて、ここからが本題のプライオリティパスについてです。ANAアメックスゴールドに付帯するプライオリティパスは、全世界のラウンジ網へのアクセス権を提供するものですが、その契約形態はアメックス独自の特別プランとなっています。
具体的な特典内容と金銭的価値
このカードの特典内容は、以下の2点に集約されます。
- プライオリティパス「スタンダード会員」の年会費(通常99米ドル)が無料
- 年間2回までのラウンジ利用料(通常1回35米ドル)が無料
本来、プライオリティパスの「スタンダード会員」は、年会費を払った上で、ラウンジを利用するたびに利用料(35米ドル)を支払う必要があります。しかし、ANAアメックスゴールド会員であれば、年会費が無料になるだけでなく、最初の2回までは手出しゼロでVIPラウンジを利用できるのです。3回目以降の利用については、登録したアメックスカードから1回につき35米ドル(2025年時点の目安として約5,250円)が後日自動的に請求されます。
| 項目 | 通常リテール価格(参考) | ANAアメックスゴールド特典 |
|---|---|---|
| プライオリティパス年会費 | 99米ドル(約14,850円) | 無料 |
| ラウンジ利用料(年2回分) | 70米ドル(約10,500円) | 無料 |
| 合計メリット | 169米ドル(約25,350円) | カード年会費に含まれる |
※1米ドル=150円で換算した場合の試算です。為替レートにより変動します。
この表からも分かる通り、もし年2回ラウンジを利用した場合、約25,000円相当の価値を受け取ることになります。カード年会費(34,100円)の約7割をこの特典だけで回収できる計算です。「年2回では少ない」と感じる方もいるかもしれませんが、往復の旅行で1回ずつ使えばちょうど1旅行分をカバーできます。年1〜2回の海外旅行を楽しむライトユーザーにとっては、過不足なく使い切れる絶妙な回数設定と言えるでしょう。
「年間」のカウント基準に注意
ここで重要なのが、「年2回」のカウント期間です。アメックスのプラチナ・カードなどの特典とは異なり、プライオリティパスの無料回数は、カードの入会月や1月1日切り替えではなく、「プライオリティ・パス会員証の有効期限(発行から1年間)」に基づいてカウントされるケースが一般的です。アプリ上で確認できる有効期限を基準に、その期間内で2回まで無料となるため、旅行前にアプリで残りの無料回数を確認しておくことをおすすめします。
家族カードなら年会費無料で発行可能
ANAアメックスゴールドのプライオリティパス特典において、私が最も強調したい、そして多くの人が見落としている「隠れた最強メリット」がこれです。なんと、家族カード会員に対しても、本会員と全く同じ条件(年会費無料+年2回利用無料)でプライオリティパスを発行することができるのです。
夫婦で持てば「年4回」の無料アクセス権
家族カードの年会費は17,050円(税込)ですが、このカードを発行するだけで、夫婦それぞれが自分の名前でプライオリティパスを持つことができます。つまり、夫婦で旅行に行く場合、以下のような使い方が可能になります。
- 夫(本会員):自分のプライオリティパスでラウンジ入室(無料回数1回目消費)
- 妻(家族会員):自分のプライオリティパスでラウンジ入室(無料回数1回目消費)
これにより、追加料金なしで2人ともラウンジを利用できます。往復で利用すれば、夫婦合計で「年4回」の無料枠をフル活用できるわけです。もし妻が家族カードを持っていなければ、夫の「同伴者」として都度35ドル(約5,250円)を支払う必要があります。往復で約1万円以上の出費になることを考えれば、家族カード(17,050円)を発行して、さらに旅行保険やマイルの合算メリットを享受する方が、圧倒的にコストパフォーマンスが高いと言えます。
競合カードとの比較
この「家族会員もプライオリティパス無料」という条件は、実は非常に貴重です。例えば、プライオリティパスで有名な「楽天プレミアムカード」の場合、本会員は優遇されていますが、家族会員はプライオリティパスの発行対象外(または有料)であることが一般的です。家族揃って快適な旅を楽しみたいというニーズに対しては、ANAアメックスゴールドの方が明確な優位性を持っています。
プライオリティパスが家族カードで使えるクレジットカード(無料/格安)おすすめ4選
同伴者の料金設定と子供の条件
プライオリティパスを利用する際、必ず頭に入れておかなければならないのが「同伴者」の扱いです。特に友人との旅行や、小さなお子様連れの旅行では、ここがコストの分かれ目となります。
同伴者は「1人目から有料」
ANAアメックスゴールドの特典では、カード会員(本会員・家族会員)以外の同伴者は1人目から有料となり、1回につき35米ドル(約5,250円)がかかります。これは本会員の無料回数(年2回)から差し引くことはできません。「私の無料枠が余っているから、友人の分に充てたい」ということはシステム上できないのです。同伴者と入室した場合は、後日必ずアメックスの利用明細に請求が上がってきます。
子供の料金はラウンジ次第
お子様の利用については、プライオリティパス全体の統一ルールというものが存在せず、ラウンジごとの裁量に任されています。 例えば:
- Aラウンジ: 2歳未満は無料、2歳以上は同伴者料金(35ドル)発生
- Bラウンジ: 12歳未満は無料
- Cラウンジ: 年齢に関わらず全員有料
このように場所によって条件が全く異なります。事前にプライオリティパスの公式アプリで、利用予定のラウンジを検索し、「利用条件(Conditions)」の欄を確認することが必須です。もし子供料金が発生する場合、家族全員で入るとラウンジ代だけで高額になってしまうため、その場合は空港内のレストランで食事をする方が安上がりで満足度が高いケースもあります。状況に応じて使い分ける柔軟性が大切です。
コストを抑えるテクニック
もし18歳以上のお子様やご両親と頻繁に旅行する場合、都度同伴者料金を払うよりも、思い切って家族カードを発行してしまうのが正解です。年2回(往復)の旅行に同行するなら、同伴者料金合計(約2万円強)よりも家族カード年会費(17,050円)の方が安くなります。
ANAアメックスゴールドのプライオリティパス活用と注意点
特典のスペックを完璧に理解したところで、次は実際の旅行現場でどのように活用すべきか、そして多くのユーザーが陥りがちな「落とし穴」について解説します。特にレストラン特典については、ネット上の古い情報や他社カードの情報と混同しやすいため、正しい知識を持つことが重要です。
利用できるラウンジ一覧と国内空港
プライオリティパスがあれば、世界148カ国、1,400カ所以上のラウンジにアクセスできます。(出典:Priority Pass 公式ウェブサイト)これには航空会社が運営するビジネスクラスラウンジには及びませんが、アルコールや食事が提供され、シャワーも完備された独立系VIPラウンジが多く含まれます。
国内空港における「二刀流」戦略
国内の空港を利用する場合、ANAアメックスゴールド会員は「カードラウンジ」と「プライオリティパスラウンジ」の2種類を使い分けることができます。
| ラウンジタイプ | 主な利用資格 | 場所 | 特徴・メリット |
|---|---|---|---|
| カードラウンジ (Power Lounge等) | ANAアメックスG提示 | 制限エリア外 (保安検査前が多い) | ・同伴者1名無料 ・国内線利用時も使える ・ソフトドリンク無料 |
| プライオリティパス (TIAT LOUNGE等) | プライオリティパス提示 | 制限エリア内 (保安検査後が多い) | ・食事が充実(アルコール有) ・搭乗口に近い ・年2回枠を消費する |
例えば、羽田空港第3ターミナルや成田空港には、プライオリティパスでのみ入れるグレードの高いラウンジがあります。一方で、国内線利用時や、単にコーヒーを飲んで休憩したいだけの場合は、貴重なプライオリティパスの無料回数(年2回)を消費するのはもったいないです。 そういったシーンでは、ANAアメックスゴールド本体を提示して入れる「カードラウンジ(同伴者1名無料)」を利用し、ここぞという国際線出発時の食事を楽しみたい時に「プライオリティパス」を行使する。この使い分けこそが、賢いトラベラーの戦略です。
レストラン特典やぼてぢゅうは対象外
ここで、この記事の中で最も注意していただきたいポイントをお伝えします。「ANAアメックスゴールド プライオリティパス ぼてぢゅう」「レストラン」といったキーワードで検索される方が非常に多いのですが、残念ながらアメックス発行のカードに付帯するプライオリティパスでは、空港内のレストラン特典(食事代の割引サービス)は利用できません。
なぜ「ぼてぢゅう」が使えないのか?
プライオリティパスには、ラウンジ利用の代わりに提携レストランで約3,400円分の割引が受けられるサービスが存在します。関西国際空港の「ぼてぢゅう」が有名ですが、これはアメリカン・エキスプレスの方針により、アメックスが発行するすべてのカード(プロパーカード、ANA提携カード含む)付帯のプライオリティパスでは対象外と設定されています。
楽天プレミアムカードやJCBプラチナカードに付帯するプライオリティパスでは利用できるため、SNSなどで「ぼてぢゅうでタダ飯!」という投稿を見かけることがありますが、ANAアメックスゴールドでは適用されません。レジで提示しても「このカードは対象外です」と断られ、全額自己負担となりますので十分ご注意ください。
例外的に使える「リフレッシュ施設」
ただし、全ての店舗が使えないわけではありません。例えば、関西国際空港にある「NODOKA」などは、レストランではなく「リフレッシュ施設」や「休憩所」としてカテゴライズされている場合があり、アメックス発行のプライオリティパスでも利用できるケースがあります。利用できる施設かどうかは、必ず入店前に「Priority Passアプリ」でその施設を検索し、アメックスのアカウントでログインした状態で表示されるか確認するのが確実です。
カードが届いた後の登録方法
ANAアメックスゴールドが手元に届いても、そのまますぐにプライオリティパスが使えるわけではありません。必ずご自身で「事前登録(Enrollment)」を行う必要があります。これは自動で送られてくるものではないため、忘れていると旅行当日になって「ラウンジに入れない!」という悲劇が起きます。
登録から利用までのステップ
- アメックス・オンラインへログイン: 本会員、家族会員それぞれのIDでログインします。
- 特典ページへアクセス: 「特典・サービス」のメニューから「プライオリティ・パス」の申し込みボタンを探してクリックします。
- 申し込み完了: 画面の指示に従って登録を完了させると、即座に会員番号が発行されます。
- アプリの設定: 専用アプリ「Priority Pass」をスマホにダウンロードし、発行された会員番号でアカウントを作成・ログインします。
- デジタル会員証の表示: アプリ画面にQRコード(デジタル会員証)が表示されれば準備完了です。
現在はデジタル化が進んでおり、物理的なプラスチックカードが郵送で届くのを待たなくても、アプリ上のデジタル会員証だけで世界中のほとんどのラウンジに入室可能です。特に、急な海外出張が決まった場合など、申し込み直後から使えるデジタル会員証は非常に便利です。 また、家族カード会員も、本会員とは別にそれぞれのアカウントでログインし、個別に登録作業を行う必要があります。旅行の前日までに、家族全員分のスマホでQRコードが表示できるか確認しておきましょう。
ANAアメックスゴールドのデメリット!【こんな方は作っちゃダメです】12月
ANAアメックスゴールドのプライオリティパス総括
ここまで詳しく解説してきましたが、ANAアメックスゴールドのプライオリティパス特典は、「回数無制限」という派手さはないものの、「実用的な回数設定」と「家族への波及効果」という点で、非常にバランスの取れた設計になっています。
このカードが「最適解」となるのはこんな人
- 年に1〜2回、夫婦や家族で海外旅行を楽しむ「ライト・トラベラー」
→ 無料回数を無駄なく使い切り、家族全員でラウンジアクセスを確保できます。 - 楽天プレミアムカードからの乗り換え検討者
→ 海外ラウンジ利用回数制限(年5回)や家族カード対象外の改悪を受け、より家族に優しいカードを探している方に最適です。 - SFC修行チャレンジャー
→ プレミアムポイントを貯めるための修行中、エコノミークラス利用時にもラウンジで休息できる環境は、精神的な余裕を生みます。 - レストラン特典には固執しない方
→ 「食事は空港のレストランで好きなものを食べたい」「ラウンジはあくまで休憩とドリンクのために使いたい」という割り切りができる方にはデメリットになりません。
もしあなたが「毎月のように海外に行く」というヘビーユーザーであれば、プライオリティパス・プレステージ会員が付帯する「ANAアメックス・プレミアム・カード」などを検討すべきかもしれません。しかし、一般的な旅行頻度であれば、ANAアメックスゴールドは必要十分な機能を備え、さらにマイルも爆発的に貯まる、まさにメインカードとして理想的な一枚です。
ぜひこのカードを活用して、次の旅をワンランク上の「優雅な時間」へとアップグレードしてみてください。空港での過ごし方が変われば、旅全体の質も間違いなく向上するはずです。
※本記事の情報は執筆時点(2025年版)のものです。特典内容、年会費、利用条件(特にプライオリティ・パスの提携施設や同伴者料金)は、カード会社やサービス提供元の都合により予告なく変更される場合があります。申し込みや実際の利用に際しては、必ずアメリカン・エキスプレスおよびプライオリティ・パスの公式ウェブサイトにて最新の規約をご確認ください。